予備知識

ミックスボイス講座前の予備知識です

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カラオケに行って好きな曲を思いっきり唄いたい。でも肝心のサビで声が出ない…なんてことよくありませんか?これは自分の「声の最高音」が「曲の最高音」に達していないからなんですね。

「そんなこと分かってるよ!」なんて言う人も案外、自分の声の最高音を知らなかったり、曲についても、なんとなく高い曲だということはわかるけど、どの程度高いのかは分からずあやふやなまま歌っていることがあったりします。

楽器を習ったことがある人なら分かりきっていることも、音楽は小中学校の授業でしかやってないという人にはここら辺の話はよくわからないんですね。私もかつてはそうでした。授業では歌を唄わされるばっかりで、そういう理屈なんかはコレっぽっちも教わった記憶がありませんでした。

それでは分かるわけがありませんね。何も知識がないんだから。当然ながら、自分の声の最高音を知る術もありませんでした。今でこそ鍵盤を叩くなりギターの弦を弾いたりすれば分かるようになりましたが、当時はまさにチンプンカンプン。なんのこっちゃ、さっぱり分かりませんでした。

当時は今のようにググったり、スマホなんかで手軽に音楽アプリを手に入れられる環境ではありませんでしたから、身近に楽器が弾けるような人がいないと、どうしても音楽とは縁遠くなってしまいます。もし、今でもネットやスマホがなかったなら、私も音楽に興味を持つことはなかったと思います。そういう意味では、昔に比べて音楽の敷居がグッと下がったような気がしますね。

さて、話を元に戻しましょう。自分の声の最高音を知るにはどうすればいいか?一昔前なら、声を出しながら耳を頼りにピアノの鍵盤を叩いて探すか、楽器用のチューナーを使って調べていたと思います。

でも、楽器の未経験者からするとそのどちらも難しいんですね。そもそも叩いている鍵盤の音の高さと自分が出している声の高さが同じかどうか判断できませんし、楽器もやったことがありませんから当然チューナーの使い方も分かりません。私も昔だったら、おそらくこの時点で諦めていました。

でも今はいいアプリがあるんですね。iosアプリで「ドレミボイストレーニング」(旧名:ボイストレーナー)といいます。このアプリは自分が出している声の高さがリアルタイムに線で表示されるので、一目瞭然なんでですね。シンプルでとても分かりやすいです。

あとは音名の表記の仕方を覚えてしまえば、音楽の理論なんかが苦手な初心者でもすぐに理解できるはずです。音名とは、文字どおり音の高さを表す名前です。いわゆるドレミファソラシドなんかがよく知られていますね。

ところが、本編でも触れていますが、ギターやキーボードなどの教則本や音楽アプリなどで使われる音名は、私たちが小中学校で習ったドレミファソラシではなく、C D E F G A B と表記するのが一般的なんですね。 と言っても何のことはありません。単に、「ド」が「C」、「レ」が「D」、「ミ」が「E」…といったように順に対応しているだけです。

さらに、こちらはあまり一般的ではありませんが、ボイトレ関連のサイトや書籍などでは「low D」「middle G」「hi C」などの表記がよく使われます。これも対応表で確認すれば、たいして難しいことではありません。C D E F G A Bの意味はドレミファソラシで一緒です。ただ、「A(ラ)」になるごとに名称が「lowlow」→「low」→「middle 1」→「middle 2」→「hi」→「hihi」に変わるというだけです。「A(ラ)」が基準になっているんですね。

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このことを踏まえて自分の歌える曲、歌えない曲を確認してみましょう。まずは、先ほど紹介したiosアプリ「ドレミボイストレーニング」を使って、自分の「声の最高音」を調べます。デザインがシンプルな割にはかなり高価だと思うかもしれませんが、今のところこれに替わる便利なアプリを私は知りません。(できれば、もう少し安くしてもらえると助かりますね…)

 

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このアプリを開いて私が低音から高音に「あ〜」と発声したのが上の画像です。画面左側には鍵盤のイラストに下から順にドレミファソラシを示すCDEFGABが表記されています。そして、「C」には数字の4がついていますね。これは表記のルールとして、一番低い「CDEFGAB」を1として順に2・3・4…と番号がふられることになっているため、この「CDEFGAB」が4番目の高さであることを示しています。
ですからこの図を説明すると、声は「D4(レ4)」から次第に高くなり、最終的に「G#4(ソ#4)」のギリギリの付近で安定していることを示しています。

 つまり、精一杯高い声を出して図のように横一直線になれば、それが自分の「声の最高音」ということになります。

では、今度は「曲の最高音」を調べましょう。本来であれば、その曲の楽譜を手に入れて、ボーカルパートの最も高いところにある音符を探します。ですが、最近では既に定番曲の最高音を調べてまとめているサイトというものがありますから、「曲名◯◯  最高音」と検索するとまあまあの割合でヒットしたりします。(最新の曲や比較的マイナーな曲はまずヒットしないので、その時は諦めて楽譜で調べるより他ありませんが) おそらく「音域.com」「音域データ!@ウィキ」あたりが表示されることが多いと思います。

例えば、ミスチルの「Everything (It’s you)」を歌おうと思って最高音を検索すると「mid2G」と分かるわけです。「mid2G」ですから対応表から「G4(ソ4)」ということがわかります。
先ほどアプリで調べたとおり、私の声の最高音はギリギリ「G#4」ですから、私はこの「Everything (It’s you)」なら、なんとか唄うことができるということになります。

ところが、同じくミスチルの「抱きしめたい」を唄おうとすると、この曲の最高音は「hi A」つまり「A4(ラ4)」になりますから私の通常の声では半音届かないので唄うことができないということになるわけです。

このようにして、いいなと思った曲が自分の歌える曲かどうかを調べることができるんです。

さらに、いろいろな曲を調べていくと、「この曲を唄いたいのに今の自分の最高音では唄えないなぁ…」とか「あと、もうちょっと高い声が出せれば唄えるのになぁ…」なんて曲が結構たくさんあることが分かってくるんですね。

今の自分の最高音では唄えない、でも絶対にこの歌を唄えるようになりたい!どうしたらいいの?

そこで「ミックスボイス」の出番というわけなんですね。この「ミックスボイス」を身につければ「hi A」「hi B」なんて お手のもの!今まで高くて唄えなかった曲も、ほとんどが原曲のまま唄えるようになるんです。すごいでしょ?

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