キーの高い曲、例えば、レミオロメンの「粉雪」を原曲キーで歌おうとすると、サビの「こなぁ~ゆきぃ~」の「なぁ~(hi A/ A4 )」が地声では出せなかったりするわけです。まぁ、私のことなんですが…。私の出せる地声の最高音は(mid2 G#/ G#4)なので、頑張って声を張り上げても(hi A/ A4)は出ないんです。出ないものは、出ない…。
じゃぁ、どうするの?っていうと、一般的には「なぁ~」が出たことにしてしれっと先に進むか、そうでなければ「なぁ~」のところを裏声にして歌うしかないんです。声が出たことにして先に進む場合はともかく、「なぁ~」の部分だけを裏声にして歌った場合はなんとも言えないチグハグでぎこちない感じが出てしまうんですね。
そういった違和感を感じさせないために使うのがミックスボイスなんです。冒頭でも紹介したようにミックスボイスは地声と裏声が混ざったように聞こえますから、地声からミックスボイスへの切り替えさえ滑らかにできれば、「なぁ~」の部分がまるで地声の延長のように自然に聞かせることができるんです。
ここでは、たまたま「粉雪」を例に挙げましたが、「「粉雪」なんか地声で楽勝だよ!」なんていう人も「じゃぁ、B’zやX japanのもっとキーの高い曲は?」となると地声ではさすがにお手上げだと思います。
ミックスボイスをマスターすれば、あれだけ苦しめられた「hi Aの壁」なんていとも簡単に越えられます。B’zやX japanの曲であっても涼しい顔で歌うことができるようになるんです。とは言え、ミックスボイスを身につけたからといって、いきなり歌がメチャメチャ上手くなるというわけではありませんので、くれぐれも過度な期待はしないように!!あくまで声の高さ的に…という意味ですからね。